ロボットに仕事を奪われるというよりも
現在存在している職業の多くは将来ロボットや人工知能に取って代わる…などと言われています。そうだろうなと思います。
けれどそんな日は「はい、あなた明日から仕事ありません」というような具合に突然やってくるわけではなくて、徐々にだと思うのです。
例えば"10人が1日8時間かけている仕事"が段々と"5人"いればよくなり、"2人"いればよくなり…と、徐々に必要な人間の労働力が減っていくのだろうと思います。
私たち人間の仕事が奪われるというよりも、数が減り始めている人間の中で手が回らなくなっている穴をロボットや人工知能が埋めてくれるのが"最初"なのではないでしょうか。
今日の朝刊ではたまたまそう実感させられる記事が目につきました。
1. 自動運転車は新たな公共交通機関になりうるか
2018年度に地方で自動運転車を使った送迎サービスの実証事業が始まります。
都内に住んでいれば想像もつかない世界かもしれませんが、人口減少で公共交通機関の採算が取れない地方があります。そのような場所では人間が運転するバスやタクシーを走らせるよりも自動運転車サービスを整備した方が良いのでは…というわけです。
完全な無人なのか、安全性はどう担保するのか、利用したいと思う高齢者はいるのだろうか?など気になる点もありますが、それにしても保守的な日本でこのようなサービスの実証事業が数年以内に始まるとは思いもしませんでした。
鉄道はとっくにワンマン運転や無人運転は実現しているわけですし、自動車もそれに続いて、人件費のかからない新たな公共交通機関となり得るか、注目したいと思います。
2. 家畜見回りシステム
かなりニッチなシステムではあるのですが、畜産農家向けの"食用牛の転倒を検知するシステム"が開発されました。
牛は転倒してそのまま気づかれないと肺などが圧迫されて死んでしまうのだそうです。
このシステムが導入されれば畜産農家はそのための見回りに割く時間を減らせますし、牛を確実に育てることができるのでコストを減らすこともできます。
先の地方の公共交通機関と同じく、農家も人出不足が課題となっていますから、このような人の手が回らないところを埋めてくれるシステムは必要不可欠です。
このようなレベルのシステムを皮切りにどんどんシステムやロボットに助けられる範囲が広がっていくのだと思います。
3. イネ見守りシステム
もう一つ見守りシステムの記事がありました。見守り対象はイネで、かなり壮大なスケールです。
人工衛星を使ってイネの生育状況を調べ、品質向上や収量増につなげるシステムを開発します!という話です。
所有する水田が分散している農家や、大規模農家、また高齢者農家の作業軽減が期待されています。
このシステムも、少ない人間の労働力でより多くの成果を出すことを目指しているわけですね。
このように、人手不足の業界にはかなり実用的なシステムや人工知能がかなり身近なものになっているように感じます。減少している人間の労働力の穴埋めとして、これからも台頭してくるシステムやロボットとうまく共存していけたらいいですよね。
たまに「エクセルで計算したものを手計算で確認させられる」みたいな頭の固いオッサン上司のネタがネットで出回っていることがありますからねw